紳士にお召しいただく上で、MOVBのアイテムはどれも“上質さ”を追求しています。
しかし巷には「上質な」という言葉があふれており、その意味はブランドによって様々。そしてお客様にとってもその捉え方は人それぞれ異なります。
上質さと何でしょうか?
・触り心地の気持ちよさ?サラッとしていれば上質?しっとりが上質?
・見た目の美しさ?テカテカと光沢が出ていれば上質?
・シルエットが体に合っていること?タイトシルエットであれば上質?
・何度着用しても型崩れしない耐久性?
どれも正解のようで、一言では表せないのが「上質さ」です。
そこでMOVBが考える「上質さ」の定義をご紹介します。
要素①:限りなく良い「素材」かどうか。
一流の料理には厳選された素材が使われているように、洋服も素材の良しあしで完成品に大きな違いが生まれます。
素材選びを妥協していないか、本当に良いものだとお客様に心からお伝えできるか。
MOVBが使用する素材は原料選びから“妥協がない”と断言できます。
例えば14.5マイクロンの超極細メリノウール。市場の0.2%しか採れない入手困難なウール原毛で、めったに目にすることない素材です。
この希少性の高い原毛を紡績し高密度なジャージー生地に仕上げたものが「Platinum Wool」。カシミヤと同等クラスの極細繊維が生み出す、圧倒的ななめらかさと優しい光沢を放つ極上の生地は、お客様に感動をお届けできる最良の素材です。
そして同じ原料であっても、ジャケットとコートでは用途が異なることから編み立てにも変化を加えています。
コートは風の侵入を防ぐために、ジャケットよりも目を詰めて編み立て、加工も加えています。
秋冬のメリノウールジャージーだけでなく、コットンジャージーにおいても妥協はありません。
希少性の高いアメリカ産の超長綿を紡績段階でリラックスさせ、コットンが本来持つフワフワのボリュームにまで戻すことで、圧倒的な膨らみ感としなやかさを付加したプレミアムな独自素材「Real Silky Cotton」。
すでに原料だけでも十分に滑らかな素材。
しかしさらにここにリサイクルされた極細シルクショートファイバーを生地に蒸着させる「Real Silky加工」を施すことで、一層滑らかさ、光沢の美しさが増しています。
お客様にご説明できる、こだわりの素材かどうか。
洋服作りに置いて大前提ともいえる「素材」へのこだわりは、MOVBが考える“上質さ”の基盤といえます。
要素②:身体の曲線に沿う「パターン設計」
「上質さ」の基盤となる「優れた素材」。
風合いや触り心地が良く、美しい光沢を放つこの素材を、曲線でできている人の身体をとらえて「パターン設計」に落とし込むことで、圧倒的な着心地が生まれます。
つまり「上質さ」には、考え抜かれた「パターン設計」が欠かせないということ。
言うまでもなく、立体的な身体にストレスがかからないようパターン設計することは非常に困難です。
それでも着用時のストレスを感じない最高の着心地を実現できるのは、熟練の技術と経験、知識を持つ一流のパターン技術者と手を取り合い、丁寧に設計しているから。
パターン設計はお客様の目で直接見ることはできない部分ですが、だからこそこだわりを詰め込むことで大きな着心地の差となって現れます。
要素③:「上質さ」は熟練の縫製技術によって完成する
こだわりぬいたこの上なく良い「素材」。
身体の曲線をとらえた「パターン」。
この2つの要素に「卓越した縫製」が加わることで、私たちが考える「上質さ」が完成します。
パターン設計図は平面。この平面の状態から立体的な洋服に仕立てるためには、熟練職人による縫製技術が欠かせません。
曲線でできている人の身体にフィットするように生地に癖を付けながら、縫い合わせる分量(イセ)を手の感覚で調整し縫い合わせていく。
肩回りは腕の可動域も考慮して縫い合わせなければ、突っ張ってしまい、スムースに腕を動かせないばかりか、裂けてしまう可能性もあります。
そのため、前身ごろと後ろ身頃を縫い合わせる肩部分は、後ろ身頃を長く取っています。(例:前身頃の生地の長さが10センチの場合、後身頃の生地が12センチなど)
長さが異なる生地を縫い合わせるためには、後身頃の生地をギュッと寄せる必要があり、これを“イセ込む”と呼びます。縫製は難しくなりますが、その分、圧倒的に腕を前に動かしやすくなります。
ただ単に直線縫いで作られる大量生産の洋服とは比較にならないほど、1着にかかる時間を要します。
しかしながら、時間をかけ、熟練の縫製技術を駆使して完成した洋服は、着た瞬間にその違いを感じられる一級品となってお客様の手に渡ります。
なお、MOVBのジャケットやコートには独自の裏地機構「MOVING仕様」も導入することで、さらなる肩回りの動かしやすさを実現しています。
シャツの上からジャケットを羽織る。ジャケットの上からコートを羽織る。
この際、通常は摩擦によって裏地が滑りづらくひっかかる場合がありますが、MOVING仕様では、“裏地自体が稼働する”ことでひっかかりを軽減しています。
パターン設計に加えて、このような独自の仕様を取り入れることで快適性を向上させているのもMOVBの特徴です。
素材・パターン・縫製と全てに妥協を許さず、真摯に向き合うことで完成する“上質さ”。
シンプルでありながらこの3つの要素を突き詰めることで、MOVBの上質さは完成します。
ぜひその手でMOVBの上質さを感じてください。